第48代 理事長
早水 大輔
事業所:ダイユウエンタープライズ(株)
【 はじめに 】
「志を同じくするもの、相集って青年会議所となった時、計り知れない未来が開かれることを信じて、加須青年会議所を設立しよう」この設立趣意書のもと1974 年に加須青年会議所が設立され、2 度の発展的解消を経て今の加須青年会議所が存在します。150 余名の先輩が紡いでこられたこの加須青年会議所は今、2020 年に発症した新型コロナウイルスにより大きな影響を受けました。今まで経験したことのない生活習慣や活動自粛を余儀なくされ、これからまちの未来はどうなるのか。この混沌とした不安な時代にどう活動するべきなのか。このような先行きの見えない時代であっても、我々総勢13 名のメンバーに宿る小さな灯火を絶やさず、その13 の灯火を集結させ一つの大きな松明と化し、これから創造する新時代の旗手となるべく創始の精神を確立させる必要があります。
新日本の再建は我々青年の仕事である
今まさにこの日本はもとより我々が住まうこの地域の再建は我々Jaycee の仕事であると私は考えます。その一つの指標として日本の青年会議所が2019 年度より推進しているSDGsを加速化させることが必要です。いつの時代も地域というのはJC が先頭に立ち、行政、企業、市民と連携し、共に持続可能なまちづくりを行ってきました。しかし、この新型コロナウイルス問題によって振り出しに戻った今、我々Jaycee が能動的市民のひとりとして絆溢れる明るいみらいを創造する為に、あらゆる情報を分析し、地域課題を抽出し、持続可能な解決策を策定し地域住民に訴求していく必要があります。2021 年度一般社団法人加須青年会議所は日本を代表する青年団体として創始の精神を胸に、新たな加須を創造してゆきます。
【 時代に即した価値を創造し魅力ある団体を創る 】
ここ数年間の加須青年会議所は、会員拡大に取り組んではきたものの成果をあげることは出来ませんでした。それは何故か。私が考える理由はただ一つ。我々メンバーがこの青年会議所の無限の可能性と魅力にまだまだ気づけていないことに他ならないと思っております。この青年会議所は、単年度制という他団体では無い制度があります。この単年度制は毎年役職や役割が変わり、その年度の理事長所信によって委員会や委員会数も変わります。これはJC の使命である「よりよい変化をもたらす力を青年に与えるために発展と成長の機会を提供すること」そのものなのです。役職や役割によって毎年自己成長を遂げることが出来、自己成長が約束されている団体というのは青年会議所しかありません。この発展と成長の機会を現役メンバーだけではなく、まだ見ぬ同志へ与えることもJC の使命なのです。そして、我々が住まうこの地域は青年会議所なくして今の地域は無いと自負しております。この混沌とした時代を絆溢れる明るいまちにしてゆくのは我々青年であるということを訴求し、共に創造してゆく同志を17 名募り一般社団法人加須青年会議所を30 名のLOM へと進化させてゆきます。
【 新地域の創造にむけて 】
2019 年に発生した台風19 号により我々が住まうこの地域は大きな被害を受けました。そして、2020 年は新型コロナウイルス感染拡大防止によって生活様式が大きく変化したことや、九州地方で発生した豪雨災害に見舞われました。このように日本全国で多く発生している自然災害に加え、新型コロナウイルスのような疫病対策についても考えてゆかなくてはならないこの時代を誰が想像しただろうか。しかし、嘆いていても地域は良くなりません。この地域を良くも悪くもするのも、ここに住まう我々自身なのです。この加須市は1947 年に発生したカスリーン台風を教訓に治水対策やハザードマップ、防災マップ、避難行動マップを作成し市民説明会も実施してきました。しかし、自発的に自身の課題を解決する力である自助や、共に互いの課題を解決する力である共助の精神が希薄化しているよ
うに思います。公助依存している市民の意識変革を促すべく、先に記した一つの指標であるSDGsの「普遍性」「包摂性」「参画型」「統合性」「透明性」の5 つの特徴を取り入れた誰一人取り残さない能動的市民に溢れた新たなまちを共に創造してゆきます。
【 おわりに 】
新たな時代に突入した今、我々加須青年会議所も新たな存在価値を創造するべく、生まれ変わる必要があります。企業の存続は永続的でなければならないと同時に、この加須青年会議所も永続的に存続しなくてはなりません。これまでの47 年間を紡いでこられた先輩方から受け継いだ「英知」と、生まれ変わることを恐れず立ち向かう「勇気」と、絆溢れる明るいみらいを想う「情熱」を持ち、新加須青年会議所の創造を果たすべくメンバー一同覚悟をもって取り組んでゆきます。このまちは加須青年会議所無くして成り立たない、地域から必要とされる団体へと昇華させたとき、このまちは誰一人取り残さない地域愛溢れた魅力ある新地域へとなると確信します。